政治・経済

台湾で冬の松本PR 温泉、お城の雪景色目玉に

高雄市で開かれた旅行博に出展した松本市の観光PRブース(松本市提供)

 観光客が落ち込む冬季に外国人観光客を積極的に誘致しようと、松本市は台湾・高雄市での観光プロモーションに力を入れている。11月29日~12月2日に高雄市で開かれた旅行博に市職員を派遣し、冬の松本の魅力に特化した内容のブースを出展した。高雄市とは平成27(2015)年に「健康・福祉・教育分野の交流に関する覚書」を交わして交流が続いており、観光需要の掘り起こしも図る。

 台湾人に最も人気の松本市内の観光地は上高地だが、冬は閉山して行くことができない。旅行博では代わりに、寒い冬に体を温められる温泉地や、雪景色の松本城といった台湾にはない魅力を前面に出してPRした。
 松本市の外国人宿泊者は令和4年まで台湾が最も多かったが、昨年はタイが1位になった。台湾で新型コロナウイルスの感染拡大に伴う海外旅行の解禁が遅れたことが理由とみられ、「アフターコロナ」のインバウンド戦略として台湾からの誘客に力を入れる。
 市観光プロモーション課によると、親日的な台湾人観光客はリピーターが多い。訪れたことがある東京や大阪など大都会でなく、地方を旅行する人が増えているという。
 高雄市で観光PRを行った市観光プロモーション課の飯濵慶さんは「台湾の南にある高雄は雪が降らないので、松本の雪景色を観光資源として積極的にPRしたい」と話している。