政治・経済

鉢盛中生徒の提言 山形村会一般質問で議論

議員を前に児童館に関する提言を行う中学生(10月28日、鉢盛中)

 開会中の山形村議会12月定例会の一般質問(11日)で、老朽化などが課題となっている村ふれあい児童館が取り上げられた。組合立鉢盛中学校3年生のグループが10月末の学習成果発表会で、村議会議員に新児童館の建設を提言した内容を基に議論がなされた。

児童館は平成6(1994)年に開館し、建設から30年がたつ。共働き世帯の増加などを背景に放課後児童クラブを利用する児童が増えた。職員数や児童が過ごすスペースの確保が指摘されている。クラブは現在、同館と山形小学校の空き教室の2カ所に分散し運営。当初の設置目的に沿った建物のため部屋数が多く死角になる場所が多い点も課題だ。
 生徒たちは総合的な学習の時間で館職員、財政担当の村職員らに話を聞くなどし、課題解決案として新児童館建設を提言していた。
 提言を取り上げた春日仁議員は「思い切って使い勝手の良い施設に建て替えては」と提案。根橋範男教育長は「村の財政状況や社会情勢の変化に伴う既存公共施設の用途転換のあり方などを踏まえると、新施設建設は難しい」と答弁した。職員の安定確保につなげるため、来年度から館の運営を村社会福祉協議会に委託する方向で検討中と説明した。
 過去の一般質問でも児童館事業を取り上げた春日氏は「しっかり研究してある」と生徒たちの提言を評価。大月民夫議長も「中学生が関心を寄せてくれるのは素晴らしいこと。休日議会の開催など、若い世代も足を運びやすい議会運営を考えていきたい」としている。