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南木曽の未来 中学生探る 人口減 課題と対策は? 3年生 町民大会議で成果発表

南木曽の未来を考えた「町民大会議」。向井町長(左)ら住民を招いたディスカッションも開いた

 南木曽町の南木曽中学校3年生47人は12日、人口減少が進む地域の未来を住民と一緒に考える「南木曽町民大会議」を同校で開いた。総合的な学習の時間で同様のテーマについて学びを深めており、全校生徒や来場した大勢の住民を前に学習の成果や思いを発表し、意見交換した。

 4班に分かれ、町内各地や郡内の他町村で話を聞くなどして現状を調べ、考えてきた内容を伝えた。
 「空き家」班は住民が協力し合って空き家活用や移住者受け入れを進める必要性を訴え、「人口政策」班はインターネットなどでより発信を強めることを提案。「観光・SNS」班は交通やカード決済の充実など観光客が快適に訪問できることが町の活性化につながると指摘した。「消滅不可避」班は、独自に実施したアンケートなどから人口減少の歯止めは難しいと考え、小規模自治体の現状などを話した。
 発表後、向井裕明町長やU・Iターンの町内起業者、保護者代表らを交えたディスカッションがあった。住民一人一人が町の未来を考える大切さなどが話し合われた。最後に全体で小グループに分かれ、意見を交わした。
 ディスカッションに生徒代表で参加した松瀬さりかさんは「町のために何ができるか大人も子供も意識して考えていけたらいい」と話し、原田杏海さんは「学ぶ中で世代を超えた仲の良さなど南木曽だからこその良さも感じた。みんなでもっといい町にしていく思いになれたら」と願っていた。