政治・経済

穂高駅前にホテルルートイン建設計画 7階建て 令和8年開業予定

ホテルルートインの建設予定地

 全国でホテルを展開するルートインジャパンが、安曇野市穂高のJR穂高駅前にビジネスホテル「ホテルルートインGrand安曇野穂高」(仮称)の建設を計画している。鉄筋コンクリート造7階(一部6階)建てで、客室数は196室、駐車台数は119台を予定しており、令和8年の開業を見込む。市内のルートインはJR豊科駅前に続き2棟目になる。
 国道147号沿いに広がる農地と宅地の5788平方メートルを造成する。延べ床面積は5725平方メートルで、屋上看板を含めた高さは約28メートルになる。市内建築物の高さ基準を「30メートル以下」とする市景観条例に基づくガイドラインに適合している。
 市によると、建設予定地は都市計画法上の用途地域の中で「準工業地域」に設定されており、ホテル建設は可能になっている。市土地利用条例で「拠点市街区域」にも指定されており、敷地面積1000平方メートル超などの開発事業に対し、住民説明会の開催と報告書の提出を開発業者に義務付けている。住民説明会は10月に1回開催されているという。
 11日に行われた市議会12月定例会一般質問で、増田望三郎氏(無所属の会)が「高さ28メートルのホテルは一帯の景観を変える」とし、周辺住民や農家の不安に対する受け止めや今後の観光振興について市の見解を求めた。
 太田寛市長は「法令を適正に施行するという観点から中立的な立場」としつつ、観光振興については「穂高駅周辺や穂高温泉郷周辺の地域特性を踏まえた上で、事業者が本来なら連携して地域一体に取り組むことが必要だと考える」と指摘。その上で「地域住民に対する説明を、何回か丁寧にやっていただきたい」と注文した。
 同社東京本部広告宣伝課は穂高駅前のホテル計画について「詳細については答えられない」としている。