地域の話題

グラブの大切さを語る 武工大二高出身で広島カープの名手・菊池涼介選手が松本でトークショー

子供たちから挙がった質問に答える菊池選手(中央)

 武蔵工業大学第二高校(現東京都市大学塩尻高校、塩尻市)出身で、プロ野球広島東洋カープで守備の名手として活躍する菊池涼介選手(34)のトークショーが4日、松本市大手2の野球専門店・ミズノスクエア松本で開かれた。菊池選手のグラブ作りに携わるミズノテクニクス(本社・岐阜県)の伊藤則史さんらを交え、グラブの話題を中心に披露した。同高野球部時代の監督で、6月に80歳で亡くなった大輪弘之さんの思い出も語った。

 菊池選手は「グラブは手だと思っている。信頼し選び抜いたものを年間一つ使う」と熱を込めた。使用する牛革選びの重要性、捕球部分の革を牛のどの部位から取るかなど、こだわりも紹介した。
 県内外から約40人が集まった。子供のころは毎日素振りし、スライディングなどいろいろな練習をしたと振り返り、「(上達する)一番の近道は練習」と話した。自分のグラブの状態の良さを菊池選手に褒められた松本国際中1年・滝澤智琉さん(12)は、「教えてもらったことをプレーに生かしたい」とほほ笑んだ。
 同店のオープン10周年を記念して企画された。報道陣の取材に対し、菊池選手は「初めての地元での交流。松本は十数年ぶりで懐かしく、何度でも帰ってきたいと思えた」と話した。大輪さんについては「怖かったけれど、(自分が)一番愛されていたと思う。すごくさみしく、めちゃくちゃ泣きました。優しく見守ってくれていると思います」と語った。