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楽しくスケート滑ろう 中信連盟が普及部を立ち上げ

理想的なスケートのフォームなどを熟練者が伝える練習会

 中信地区スケート連盟が本年度、新たに「普及部」を立ち上げ、スケート人口の底辺拡大に取り組んでいる。市民のスケート離れが進む中、選手を育成する「競技志向」から、スケートを楽しみ健康増進につなげる「エンジョイ志向」に方向転換した。まずは陸上トレーニングから、初心者歓迎の練習会を毎週土曜日に開催している。普及部の清澤直也さん(71)=松本市今井=は「信州を象徴するスポーツの一つ。次世代につないでいきたい」と情熱を燃やす。

 練習会は、松本市島内の平瀬緑地で行っている。トレーニングといっても、筋力や体力を鍛えるのではなく、清澤さんら熟練者による「滑る楽しさ」を実感するためのフォームの指導が中心だ。現在の参加者はシニア層が多いが、学校行事のスケート体験を控えた子供や保護者からの相談にも応じている。今後は長野市や岡谷市のスケート場でも行う。
 平成23(2011)年に松本市郊外の浅間温泉国際スケートセンターが閉場し、小学校でスケートに触れる機会が減るなど、スケート離れが加速している。各市村が個別に年1回開いてきた競技会は、26年度から松本市、塩尻市、朝日村の合同開催となった。3市村合計のエントリー数は26年度の延べ127人に対し、令和5年度は延べ49人と半数以下だった。
 清澤さんは「スケートは、バランス感覚や柔軟性を養ったり、速いスピードを生身で体感できたりと年齢を問わず楽しめる。練習会に気軽に参加してほしい」と呼び掛ける。問い合わせは清澤さん(電話090・4159・5942)へ。