地域の話題

与川の古道 住民が復元 南木曽町 「馬車道」年度内にも披露

与川の魅力向上を目指して古道の復元・整備に励む協議会のメンバーら

 南木曽町読書の与川地区の住民でつくる与川地域づくり協議会が、地区内の古道の復元・整備をしている。地域の魅力向上を目指した取り組みで、自然などに触れられる散策路とし観光客らに歩いてもらう目的だ。まずは本年度中に地域へお披露目することを目標に、活動に励む。

 古道は「馬車道」と呼ばれていた約2㌔の道のり。与川四区集会所そばと、旧中山道の迂回路・与川道を結ぶ山道だ。近くを沢が流れ、木曽の山々や与川の集落、建物跡の石積みなど多様な眺めが見られる。100年ほど前まで道中に民家や菓子屋があったが、住民がいなくなり道の利用も次第になくなっていったという。
 協議会は下見を重ねて整備計画を作り、11月に2回、大規模な整備を実施した。多様な年代の延べ約40人が参加した。23日の作業では、雑木を払って景観を良くし、急な斜面に階段を設けるなどして歩きやすくした。別日は朽ちた丸太の橋を新たに作るなどの作業もした。
 今後はベンチや看板の制作・設置なども予定する。与川では旧中山道巡りの外国人ハイカーの姿も多い。協議会長の茶原賀津夫さん(67)は「古道を生かし、与川の魅力に触れてもらえるようにしたい。住民や観光客などいろんな人に親しまれる道にできれば」と話している。事業は県の地域発元気づくり支援金を活用する。