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福祉センターに仮想の店「スナック梓川」で住民カラオケ 社協職員が遊び心で企画

スナックの雰囲気を楽しんだカラオケ大会

 松本市の梓川福祉センターに28日、仮想の店・スナック梓川が"開店"し、カラオケ大会が開かれた。これまで地域の集まりに関心が向かなかった住民にも足を運んでもらおうと、梓川地区社会福祉協議会が遊び心を込めて初めて企画。スナックを訪れるような気軽さで参加してもらおうと雰囲気づくりを工夫し、住民ら14人が自慢ののどを披露した。

 地区社協や共催の同地区まちづくり協議会の職員らが開店花やミラーボールをイメージして手作りした装飾が並び、客席にテーブルとソファをしつらえたり、司会の職員らがママに扮したりして盛り上げた。"来店客"が1人ずつステージに立って演歌などを熱唱すると、聴衆は菓子や飲み物を味わいながら、歌に合わせて打楽器を鳴らし「うまいよー」と声を掛けるなど思い思いに満喫していた。
 「人生一度」を歌った梓川梓の岩渕甲女さんは「スナックの設定は面白い。緊張したけれど、自分なりに楽しんで歌えた」と笑顔で話していた。
 地区では感染症禍で途切れたつながりを再度つくろうと、昨年度から集いの機会を試行錯誤している。まちづくり協議会事務局の小林弓枝さんは、男性の参加や普段よりおめかしする人が多いことに手応えを感じ「楽しい雰囲気で出かけてもらえる場所をつくりたい。いろいろな人と交流してもらえれば」と願っていた。