遊んで木育 2年目堅調 木曽町・おもちゃ美術館 4万5800人来館 親子に人気

木曽町新開の「ふるさと体験木曽おもちゃ美術館」が令和4年に開館して今月で2周年を迎えた。木の素材を中心に約2500点のおもちゃをそろえ、郷土に関連付けた展示や体験メニューを通し、遊びながら木曽の文化を知ることができる体験型美術館だ。県内外から幼い子供連れを中心に多くのファン、リピーターが訪れている。
同館は、町が旧黒川小学校を改修して開館した。2年目(令和5年11月19日~今年11月18日)の来館者数は延べ約4万5800人。1年目より6%(約2900人)減ったものの、オープン当初の誘客効果が薄れたことを加味すると「減り幅は想定より少なく、来館状況は堅調」(同館)という。
22日に長女・琴美ちゃん(2)を遊ばせていた原美渚さん(31)=木曽町福島=は、同館のパスポートを購入して週1~2回来ている。「木のおもちゃのにおいや触感を体験することは、子供の成長に良い影響になると思う」と笑顔を見せていた。
同館には木工、おもちゃ修理、音楽など多彩な特技のある人がボランティアの「おもちゃ学芸員」として登録し、現在約130人。今後は各人の協力によるワークショップ(WS)を増やすなどし、誘客につなげていきたい考えだ。
同館の竹脇恵美館長は「子供がおもちゃで遊ぶ時の想像力や創造力は生きる力につながる」とする。「スマホで何でもできてしまう時代だからこそ、おもちゃを通じて子供たちの力を引き出せるような施設でありたい」と語る。