政治・経済

司法書士のオンライン相談利用好調 松本市が本年度から

市役所でオンライン相談を受け付ける司法書士

 松本市が本年度に始めたオンライン司法書士相談が順調に利用されている。市南部の子育て・福祉拠点施設「あんさんぶる」と、司法書士が在籍する市役所をインターネットで結んで相談を受ける取り組みで、毎月行われる相談は予約でいっぱいになる状況が続いている。市は司法書士相談の実績を踏まえ、他の専門家による相談事業のオンライン化も検討している。
 市DX推進本部が昨年10月、オンラインの相談窓口を市内に設けたのに伴い、各種相談業務を担う市民相談課も昨年12月に、オンライン司法書士相談を試行的に始めた。昨年度は4カ月間で10件の相談を受け付け、本格運用を始めた本年度は4月から11月までに23件の相談を受けた。11月は18日に行われたが予約枠はすぐに埋まった。
 司法書士相談は土地や建物の登記、簡易裁判所の訴訟手続きのほか、相続や後見人制度などの相談ができる。対面とオンラインの2種類があり、4~11月の対面による相談は92件だった。対面の相談枠は毎月12枠、オンラインは同4枠で、市民相談課は「思った以上にオンラインの希望者があった」という。
 11月の相談を受け持った司法書士の大出繁さん=松本市大手1=は「高齢者もネットへの抵抗感は少なくなり、今後はオンライン相談が増えるのではないか」と話す。市は、税理士や行政書士など他の専門家による相談業務のオンライン化や、あんさんぶる以外での相談受け付けを検討していく。
 司法書士相談は毎月行われ、12月分の予約は20日から受け付ける。申し込みや問い合わせは市民相談課(℡0263・32・0001)へ。