筑北村内の山林で正月飾りの松採取

筑北村内の山林で、正月飾りに使われる松の採取作業が始まった。東北や関東でも販売され、村と契約する業者が村木でもあるアカマツの若木から枝葉を採取している。
業者のスタッフが柄を長く伸ばせる剪定ばさみを操り、枝葉が三段に重なった「三段松(三階松)」を主に採取している。12月末にかけて3万本近くを採り、松本市公設地方卸売市場内の卸売業者・松本花市場へ今週末から、村と「かざり松の郷協定」を結ぶ同業者・ニジュウニドシー(長野市)へ今月末から、それぞれ出荷していく。その後は関東圏や東北地方の大手量販店で販売される。
12日の作業に立ち会ったニジュウニドシーの宮﨑輝男社長は「『東日本の正月松飾りを支えている』と言えるほど筑北村は重要な産地」と強調し、「松くい虫被害の拡大が心配だが、今後も良質な採取地を維持・拡大できるよう村と関わっていきたい」と語る。採取業者の松田清志さん=松本市=は「スタッフは村民も多い。安全第一で採取したい」と話した。