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木馬引きに大歓声! 上松で恒例の大会

大勢の観客が見守る中、木馬を引く綱を腰に巻いたり肩で担いだりと、それぞれのスタイルで力走した選手たち

 「木馬(きんま)」と呼ばれる木製のそりに重さ300キロ(小学生は180キロ)のヒノキの丸太を載せ、5人一組で引いて速さを競う上松町の恒例行事「木馬引き大会」が3日、JR上松駅前で開かれた。中学生以上の部に22チーム、小学生の部に5チームが参戦し、力を振り絞った。

 駅前ロータリー1周約100メートルのコースで競った。県上松技術専門校の訓練生チームは「生活費が懸かっている」と優勝賞金を目指す決意を示してスタート。沿道に詰めかけた観客から「足を止めるな」「頑張れ」と熱い声援の後押しを受けていた。
 上松中学校の生徒もチームを組み、屈強な大人たちに挑んだ。バスケットボール部2年の高樋遙さん(13)は「木馬が重かった。バスケよりも疲れたが、力は出し切れた」と息を弾ませていた。
 かつて木材の搬出に使われた林業道具の木馬を使い、「ひのきの里」を掲げる上松らしい趣向の催しで、昭和62(1987)年から伝統を重ねている。