住宅内見VRでどうぞ 木曽町が動画と間取りホームページで紹介
木曽町は、町ホームページ(HP)に掲載している町営住宅と空き家バンク登録物件の一部の紹介ページで、仮想現実(VR)の技術を使った内見動画と立体間取りを、スマートフォンやタブレット端末で見られるようにした。遠方から木曽に移住を希望する人の時間や金銭的な負担を軽減しようと導入した。これまで写真と文章、図面でしか確認できなかった物件情報を立体的かつ直感的に把握できるようになった。
VR内見動画は昨年11月に運用を開始した。町職員がヘルメットに専用カメラを取り付け、物件内を歩いて撮影した映像を、動画配信サイト・ユーチューブで公開している。視聴端末を動かすことで物件の中にいるような視点で見ることができ、遠くにいながら内見ができる。これに加えて立体間取りも今年9月に運用が始まった。タブレット端末のカメラを使い、対象物件をくまなくスキャンして画像を生成した。間取りを立体的に把握できるほか、残置物など物件内のそのままの状態を見ることができる。
町町民課によると、木曽町への移住者数は増加傾向にあり、最近では九州・四国・中国地方に住む人から移住の問い合わせがある。来町して物件を内見しても成約にならないケースがあり、町側にとっても心苦しさがあった。町が進める、IT(情報技術)を駆使した住民サービス向上の一環で行われ、物件情報のデータ蓄積を通じて職員の省力化にも役立てられそうだ。
同課の岩井航太係長は「移住希望者の物件とのミスマッチを減らすことができたら」と話している。
動画と立体間取りは「町営住宅等入居者募集」「空き家バンク登録物件」にある各物件のページの二次元コードをスマートフォンやタブレット端末で読み込むと利用できる。