松本市の村井新駅舎が待望の開業 自由通路で利便性向上

駅舎や周辺道路などの整備が進む松本市のJR村井駅で26日、東西自由通路と待合・学習スペースが利用開始となった。オープニングセレモニーが開かれ、松本市の臥雲義尚市長やJR東日本長野支社の下大薗浩支社長などの関係者や周辺住民ら約40人が出席した。正午の利用開始時には多くの人が詰めかけ、駅東西をつなぐ新駅舎の完成を喜んだ。
臥雲市長は式辞で「長年地域の懸案だった東西の分断が大きく改善できる。幅広い地域・世代の人が駅を拠点に交流してほしい」と期待を寄せた。駅近くの松本看護大学の学生や、松本国際高校、田川高校の生徒も来賓として出席し、待合・学習スペースの前で臥雲市長らとテープカットをした。
東西自由通路が利用開始になると、多くの住民が通路からの眺めを楽しんだり、新駅舎の使い勝手を確かめたりしていた。趣味の自転車旅行に出かける際に駅を利用するという矢野稜晴さん(25)=松本市内田=は「(自転車を入れて運ぶ)輪行袋を持って階段を上り下りするのが大変だったのでとても助かる」と話した。
駅周辺の住民らでつくる村井駅整備推進協議会の飯塚芳夫会長(76)=同市村井町南1=は「20年以上にわたる念願がかなった。アクセスがしやすくなり駅が近くなったように感じる」と喜びをにじませていた。