幅広い人が楽しめるピックルボール 松本で推進団体が発足

世代を選ばず楽しめる新しいスポーツ「ピックルボール」を普及させようと、推進団体「松本ピックルボール協会」が今秋発足した。緩すぎず激しすぎない競技を通じて市民の運動参加率を上げようと、愛好する市民有志が立ち上げた。ピックルボールのサロンや体験会、他団体とも連携した大会や交流会を計画し、体を動かす楽しさを広めていく。
バドミントンコートと同じ広さのコートを使い、卓球のラケットよりも一回り大きい板状のパドルで穴の開いたボールを打ち合う。1960年代に米国で生まれた。穴開きボールは風の抵抗を受けやすく強く打っても失速する一方、ボール自体は軽いため優しく打っても飛距離が伸びる。競技ルールにはラリーが続く工夫や、強くて速いボールを打つ人が必ずしも優位にならない工夫もちりばめられ、子供も年配者も楽しめるという。
元全米チャンピオンのダニエル・ムーア氏が平成27(2015)年に来日して長野県に暮らす縁で、東北信を中心に愛好者が増えている。松本市内の認知度はまだ低いが、今夏ピックルボールを体験したテニス愛好者の市民を中心に機運が高まり、協会発足にこぎ着けた。今月12日にはMウイングで体験会も開催。約30人が早速楽しみ、市内の女性(53)は「見た目はテニスに似ているけれど全然違う感覚で面白い。老若男女誰でも楽しめそう」と打ち込んでいた。
協会はSNS(交流サイト)やホームページで情報を随時発信していく。代表に就いたホテルニューステーションの小林篤史社長(40)は「可能性にあふれたスポーツと感じている。道具のレンタルもあるので、まずは気軽に体験してほしい」と話している。