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燃えるたいまつ引き回す 浅間温泉で伝統の祭り

たいまつを運ぶ祭りの参加者

 松本市の浅間温泉で12日、伝統行事「たいまつ祭り」が行われた。御射神社春宮の例大祭で、わらを束ねて作った大小のたいまつを地元住民が担いで練り歩き、五穀豊穣などを祈願した。

 毎年秋に行われる祭りで、巨大なたいまつが浅間温泉のメイン通りに並び、午後7時に点火された。温泉街中に煙が立ちこめる中、威勢の良い掛け声で地元住民がたいまつを運んだ。3年前に横浜市から転勤で松本市に移り住んだという清水英俊さん(47)は長女の真歩さん(17)と次女の由布さん(10)と顔に炭を塗られながらたいまつを運ぶ綱を飛び入りで引いた。英俊さんは「急に参加させてもらいすごく感謝している」といい、由布さんは「雰囲気が良くてめっちゃ楽しい」と満面の笑みを見せた。
 地元の旅館従業員によると、新型コロナ禍以降、祭りに参加したり見物したりする人は増加傾向といい「活気がある浅間温泉に戻って良かった」と話していた。