政治・経済

松本市ジェンダー平等センター開設半年 講座受講者伸び悩みで周知強化へ

定員を上回る申し込みがあった「赤ちゃんお迎え準備講座」

 松本市が4月に開設した「ジェンダー平等センター」が開催している講座の参加が伸び悩んでいる。Mウイング(中央1)内にセンター機能を置き、男性の育休支援、女性の起業や育休後の就業などの講座を開いているが、開設半年間で実施した34回の講座の定員充足率は73%にとどまる。運営する市人権共生課は「センターの認知度が低いのが課題。もっと市民に知ってもらうようにPRに力を入れる」と今後を見据えている。

 ジェンダー平等センターは、男女共同参画拠点の女性センター・パレア松本(中央1)とトライあい・松本(中央4)を統合し、性差にとらわれない施設として開設した。保健師や助産師、キャリア関係のエキスパートなどを講師に、男女共同参画に関連した講座を年90回行い、ジェンダー平等社会の実現を目指している。
 4月の開設以降、定期的に開いてきた講座のうち、5月のセンター開設記念イベントや、8月に2回実施した「赤ちゃんお迎え準備講座」など計6講座は定員を上回る申し込みがあった。ただ、他の28講座は定員を満たさず、参加者が1人のみの講座もあった。
 一方、センター業務のもう一つの柱の相談業務は堅調だ。上半期の相談件数は237件で、前年同期の女性センター・パレア松本での相談件数とほぼ一緒だった。男性の心理カウンセラーが男性の悩みを聞く「男性電話相談」は2倍以上に増えている。
 講座の受講者について、同課は1回受講した人がリピーターとなり、別の講座を受講する人が多いとみている。奥原恵子課長は「地区の公民館に協力を求めて開催場所を増やしつつ、受講したくなる魅力のある講座を考えていきたい」と話している。
 申し込みを現在受け付けている講座は、ジェンダー平等センターのホームページで確認できる。