2024.10.9 みすず野
NHKラジオ第一で土曜日の昼に放送している「国語辞典サーフィン」を楽しみに聴いている。15分の短い番組だが国語辞典の違いを比較。街の声を交えて言葉の意味や用法などを芸人で大学講師のサンキュータツオさんが説く◆紙面にはほとんど登場しないけれど、最近見かけた言葉に「食言」がある。番組のまねをして手元の辞典を引くと『三省堂国語辞典』第7版には「約束をちがえること。うそをつくこと」とある◆少し版が古いが『新明解国語辞典』第四版は「前に言った事や約束と違った事を言うこと。うそをつくこと」。『明鏡国語辞典』には「前に言ったことと違うことを言うこと。また、言ったことを実行しないこと。約束を破ること」とある◆3冊ともほとんど同じ意味。この言葉を見かけたのは、いずれも石破茂首相の発言をめぐって書かれた文章だった。自民党総裁選から首相就任後のこれまで、短期間にもかかわらず、発言の内容がころころ変わる。それについての言及だった。党内基盤の弱さからという見方は、やさしすぎるような気もする。きょう、衆議院が解散。有権者はどのような判断を下すのだろうか。