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耐震化工事に向け松本城の天守を調査

発掘調査が行われている大天守の床下部分

 松本市は25日、耐震対策工事に向けて今月から行っている国宝松本城天守の調査現場で報道陣向けの説明会を開いた。ボーリングや発掘による調査の現場を公開し、目的や作業内容を説明した。

 公開したのは乾小天守と辰巳附櫓のボーリング調査と大天守の発掘調査現場。ボーリング調査は建物の床をはがし地面に掘削機で直径86ミリ、深さ最大28メートルの穴を掘って天守を支える天守台盛り土や地盤の地質を調査する。発掘調査は床下の地面を深さ1.5メートルまで掘って、昭和25(1950)~30年に行われた大改修工事の影響を調べる。大天守のほか乾小天守と辰巳附櫓でも行う。ボーリングは10月前半までに、発掘調査は1月までに終了する予定だ。
 松本城天守は平成29(2017)年までの耐震診断で、大地震で倒壊の恐れがあると判明した。令和8年以降の開始を目指す耐震化工事に向け調査を行い、工法の検討を進める。
 市教委文化財課の竹内靖長課長は「松本城を後世に伝えていけるよう、耐震対策を進めたい」と話していた。