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塩尻市宗賀洗馬 伝統の大神楽22日に披露へ 保存会継承に熱意

大神楽の稽古に励む保存会員

 塩尻市が無形民俗文化財に指定している同市宗賀の洗馬神明宮大神楽(獅子舞)が今年も、22日に行われる。洗馬公園や民家前、街道が分かれる「わかされ」など6カ所で、地域の人たちが受け継いできた勇壮な舞を披露する。二百数十戸を巡るかつての形は失われたが、往時の姿を残そうとほぼ毎月、地元の人たちでつくる保存会(市川裕一会長)が稽古を重ねている。

 洗馬祭典実行委員会が保存会の協力で行う。新型コロナウイルス禍を受けた中断を経て昨年再開し、今年は場所を1カ所増やした。
 17日夜は保存会などの13人が集まり、宗賀農林漁業体験実習館で、本番前の最後の稽古があった。代々伝わる獅子頭をかぶった保存会員が汗だくになって動作を確認し、太鼓や歌などを練習した。
 区内の回覧で、大神楽の舞を披露する日程を伝えつつ、保存会の会員を募っている。この日、興味を持って初めて顔を見せた地元の25歳の女性は「獅子頭に触ることができ、楽しかった。22日は舞を見に行こうと思っている」と喜んでいた。
 大神楽は、毎年9月22日と23日に営まれる神明宮の例大祭で行われてきた。保存会が稽古を重ねているのは、地域の伝統を守ろうという熱意があるからだ。ただ、人手不足や資金難などの課題もある。地元生まれ、地元育ちの市川会長(76)は「なかなか思うようにいかないが、会員には伝統芸能を残したいという思いがある」と話している。