穂高商業高の校歌・応援歌を歌い継ごう 同窓会がCD販売計画 創立110周年記念

安曇野市穂高の穂高商業高校同窓会は、今年の学校創立110周年を記念する事業の一環で、校歌と応援歌を収めたCDの販売を計画している。在校生に加え、約1万5000人に上る卒業生の合唱参加を募って12月13日、豊科公民館ホールで公開録音を行う。卒業生に協力を求め、譜面が存在しない応援歌の採譜に近く着手。本番に向けた事前練習への参加も呼び掛けていく。
県学校組合立南安北部農学校時代の昭和15(1940)年に制定された校歌と、いずれも昭和20年代に作られたとみられる応援歌4曲を録音する。歌詞だけはあり、口承されてきた応援歌3曲については今月28日午後4時から音楽室で、楽譜を起こす作業をする。同窓会事務局は「卒業生の記憶が頼り」と応援歌を歌える有志の参集を求める。全ての譜面が整い次第、練習日程を決める。
新型コロナウイルス禍で、生徒会が入学生を対象に実施してきた恒例行事「応援練習」は実施スタイルの見直しを迫られた。先輩を手本に体得する、特に応援歌の継承機会が途絶えてしまったことに事業を発想した。県の高校再編・整備計画に基づく、南安曇農業高、池田工業高との統合を踏まえ、学校の歴史を残す取り組みにする。
いずれも同校の教壇に立つ卒業生で、実習助手の木村彩芽さん(29)は「応援練習は忘れられない記憶。応援歌や校歌を身に付けることはこの学校で学ぶ自覚や誇りを育むものだったと思う」と振り返り、浅見大輔教諭(30)は「学校が地域と共に歩む連携の機運を高める取り組みになれば」と期待する。
問い合わせは同窓会事務局(電話0263・82・2162)へ。