政治・経済

松糸道路 来秋にも用地買収開始へ 安曇野市内新設区間基本設計固まる

安曇野道路建設計画の説明会

 松本地域と新潟県糸魚川市を結ぶ地域高規格道路・松本糸魚川連絡道路のうち安曇野市内新設区間(安曇野道路)の基本設計が固まった。県安曇野建設事務所は8日、安曇野市役所で地元説明会を開き、年度内に都市計画の変更手続きを終え、早ければ来秋にも用地買収に入る見通しを明らかにした。
 長野道から犀川右岸に新設する道路を通り三川合流部を橋で渡って高瀬川右岸道路につなぐ延長4キロの安曇野道路は、令和4年度に事業化された。区間内には、長野道との接続部となる安曇野北インターチェンジ(IC、仮称)のほか、国道19号や中心市街地方面の既存道路から車が乗り入れる3カ所のIC(明科、穂高南、穂高北)と、「豊科出入口」を新設する。
 このうち穂高クリーンセンター付近に設ける穂高南ICは上り線(長野道方面)の出入りのみ、安曇橋付近に設ける穂高北ICは下り線(大町方面)の出入りのみ可能な「ハーフIC」となる。
 県は今月後半から用地測量を進めつつ、詳細設計も並行して実施。その後、安曇野北IC~橋手前の犀川右岸エリア(豊科光、明科光、宮中など)から用地買収に着手し、ある程度まとまった用地が確保できた段階で着工する。
 安曇野道路の完成目標時期は15年度で、総事業費は約250億円を見込む。県安曇野建設事務所は「早期に効果が出るよう、部分的な共用も含めて検討する」とした。
 事業用地の多くは農地で、地権者は約100人いる。市建設整備課は説明会で、用地買収に当たり代替地の確保や残地の売却を望む地権者と、農地の取得・提供希望者とのマッチングを支援する新たな登録制度を、犀川右岸エリアを対象に設ける考えを示した。