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奈川獅子 「激闘」の舞奉納

激しく体を動かして大獅子との激闘を表現する奈川獅子の奉納

 松本市奈川の寄合渡に伝わる獅子舞「奈川獅子」(市重要無形民俗文化財)が7日夜、地元の天宮大明神境内で奉納された。子供から大人までの舞い手約40人が、どう猛な大獅子に立ち向かう村人の物語を躍動感たっぷりに演じた。集まった大勢の住民・観光客を楽しませた。

 田畑を荒らす大獅子を退治しようと、村人たちが大天狗の助力を得て奮戦する姿を5部構成で描き、子供たちも同じ舞を一回り小さな獅子で奉納した。体全体を激しく動かして表現する"激闘"の舞に、住民・観光客からは大きな拍手が送られた。
 舞い手と参拝客は奈川在住者だけでなく県外や松本平に暮らす出身者もおり、双方が絆を確かめ合う貴重な機会にもなっている。父親が奈川出身で、弟の泰智君(6)とともに村人役を演じた梓川小学校4年・南大遥君(9)は「弟は初出演。自分は去年よりもしっかり踊ることができた」と話し、舞い手としての成長を実感していた。