穂高神社御船祭に向けて、地元の小中学生が子供船の背景画を初めて制作

安曇野市穂高の等々力町区の子供たちが2日、穂高神社で26日と27日に行われる御船祭に向けて、奉納される子供船の「後ろ幕」に背景画を描いた。平安中期の武将・源頼光が妖鬼・酒呑童子を退治する場面を穂高人形で表現した飾り物の雰囲気を盛り上げる。
子供たちが背景画を担当するのは今回が初めて。飾り物の制作を担う地元の穂高人形保存会牛流教室・七星会が、少しでも子供たちに携わってもらい将来の後継者育成につなげようと企画した。
御船祭で奉納される等々力町区の子供船のテーマは「"妖鬼"大江山」。源頼光らが不気味な鬼の姿を現わした酒呑童子の首と手をはねる場面を巧みに表現している。鬼を題材にしたのは今回が初めてという。4月に制作を始め、5カ月かけて9割方完成した。
後ろ幕は2・5メートル四方の布で、おはやしを担当する小中学生が赤色とオレンジ色のスプレー塗料を使って建物が燃えさかる様子を描いた。おはやしで団長を務める穂高東中学校2年生の花岡航大さんは「地域の人とも関われたのでいい機会になった。初めてにしては良くできた」と出来栄えを喜んでいた。
七星会代表の竹内敏夫さん(93)は「(出来は)最高。素晴らしい」と子供たちの奮闘をたたえていた。