安曇野市の防災ラジオ購入補助 補助割合拡大で利用好調

緊急性の高い情報を割り込み放送する「防災ラジオ」の購入に利用できる安曇野市の補助金が人気だ。4月から18歳以下の子供がいる世帯の補助割合を引き上げるなど条件を緩和し、本年度の7月末までの申請件数は前年度同時期の4倍近い50件に急増した。3日に開会する市議会9月定例会に、防災ラジオを含めた防災用品購入補助金を270万円増額する本年度一般会計補正予算案を提出する。
防災ラジオは1台9600円(税込み)で、電源が切れていても、割り込み放送があった場合は自動で電源が入って放送が流れる。災害時の避難所開設や全国瞬時警報システム(Jアラート)の内容、行方不明者の捜索などの情報を得られる。
市は防災ラジオやアンテナを購入する場合、購入費用の一部を上限2万円で補助している。通常は費用の3分の1補助だが、本年度から避難に時間がかかりやすい子育て世帯の補助割合を3分の2に引き上げた。65歳以上がいる世帯も補助割合を3分の2とする。従来は65歳以上の単身世帯のみ3分の2だった。
市危機管理課は、能登半島地震や豪雨災害などによる防災意識の高まりも人気の背景にあるとみている。防災ラジオのほか、屋外スピーカーで流す防災行政無線や、登録した人に送るメール配信サービスなどでも情報発信しており、同課は「情報収集の手段を増やし、速やかに情報を入手できる体制を整えてほしい」と呼び掛けている。