連載・特集

2024.9.15 みすず野

 松本市島立の空手道場に小学生たちの笑顔が広がった。2年前、2カ月ほどだが共に稽古に励んだチェコの大学院生のミクラス・アントニーさん(24)との再会を喜んでだ。松本大学に短期留学時以来の松本来訪で、道場に顔を出したミクラスさんも満面の笑みで応じた◆笑顔の向こう側に、2年前の互いの接し方ぶりが伺えた。稽古熱心で大変優しかったというミクラスさん。小学生たちは親しみを感じていたことだろう。道場の指導者とした約束の「また一緒に稽古をしよう」を果たすための再訪だったことにも人柄がにじむ◆実際ミクラスさんは稽古に参加した。いざ、稽古が始まると、柔和だった表情が一転、引き締まった。「ミット打ち」では、軽快なフットワークから、鋭いパンチを練習パートナーめがけて繰り出していた。2年間のブランクを感じさせない動きだった◆小学生たちはミクラスさんとの交流を通して、無意識のうちに外国人やチェコに対して好感を持ったに違いない。そのような経験から、国際社会で活躍する人材が現れれば、ミクラスさんも望外の喜びだろう。交流を糧に小学生たちの大いなる成長に期待だ。