県内最大級のお船えい行 三郷の熊野神社で祭り

安曇野市三郷明盛の熊野神社で25日、市無形民俗文化財の「お船祭り」が営まれた。県内最大級とされる全長約13メートル、高さ約8メートルのお船が中萱地区内をえい行し、笛や太鼓のにぎやかな音色が田園地帯に響き渡った。
氏子ら約50人が乾原から神社までの約1キロを約1時間かけて引き回した。保存・伝承を担う中萱紫石会の会員や地元の子供たちがお船に乗り込んで祭りばやしを奏で、雰囲気を盛り上げた。お船の飾り物は、平安時代の源平合戦から「壇ノ浦の戦い」が等身大の人形で勇壮に表現され、沿道でお船を見守る住民らを楽しませた。
祭りばやしには、初の女性となる三郷中学校3年生の女子生徒2人が竹笛で加わった。倉科結奈さんは「揺れがあって口がずれて難しいけれど、祭りの雰囲気が楽しい」と笑顔で話していた。宮澤奈々さんは「練習よりうまくできたような気がする」と話し、参加の機会を喜んでいた。