公園の樹木の安全性確認 安曇野市が調査へ

安曇野市は、市内39カ所の都市公園に立っている樹木の健全度調査に着手する。樹木の種類や植わっている場所、本数、老朽の具合などを調べ、倒木の危険がある場合は伐採などを検討する。これまで公園単独で調べたことはあったが、まとめて大規模に行うのは初めて。委託業者が決まり次第、早ければ今月中にも始める。
豊科の豊科中央公園や穂高の常念ふれあい公園、三郷明盛の三郷文化公園、堀金烏川の堀金中央公園、明科中川手の龍門渕公園などが対象。都市公園44カ所のうち、樹木がなかったり木の幹が細かったりする公園5カ所は対象から除いた。
市は、都市公園に立っている樹木の種類や状態などを把握できておらず、各公園で草刈りや花壇整備などの管理をしている愛護会から指摘を受けて調査することにした。
公園の樹木を巡っては、全国的に強風などで倒れるケースが相次いでいる。5月には中野市の公園で高さ約10メートルのポプラが根元から倒れ、近くにいた女子児童に枝が当たってけがをする事故が発生している。樹齢60年以上で、根元の一部に腐食が見られたという。指定管理者が目視で日常的に状態を確認していたが、中野市は「点検されなかったことが課題」としている。
安曇野市内の都市公園では人身や物損の事故はないものの、平均して毎年3~4本の倒木があるという。都市計画課は「都市公園内の劣化木や老朽木を把握して、公園利用者の安心と安全を確保したい」としている。