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亡き小澤征爾さんにささげる OMFいよいよ9日開幕

 国際音楽祭セイジ・オザワ松本フェスティバル(OMF)が9日、松本市で開幕する。総監督の小澤征爾さんが2月に亡くなり初めて迎えるOMFとなり、全公演が小澤さんにささげられる。小澤さんの恩師で桐朋学園創立者の一人・齋藤秀雄の没後50年と、サイトウ・キネン・オーケストラ(SKO)が始まって40年の二つの節目の年とも重なり、それにちなんだプログラムも上演される。9月4日まで。

 オーケストラコンサートは3プログラム。OMF史上初の首席客演指揮者に就任した沖澤のどかさん(37)はAプログラムでタクトを振る。沖澤さんが、2年前に初めてOMFのオペラ公演「フィガロの結婚」を指揮した時に感じた「SKOと人の声が合わさった時の浮遊感、特別な魅力をまた味わいたい」と提案した「四つの最後の歌」(R.シュトラウス)などを演奏する。
 B、Cプログラムでは、小澤さんが長年音楽監督を務めたボストン交響楽団の現監督アンドリス・ネルソンスさん(45)が、ブラームス交響曲全曲を指揮する。全曲はSKO初期ツアーで取り上げ、第1番はサイトウ・キネン・フェスティバル松本(現OMF)の第1回で演奏されている。
 ふれあいコンサートⅢは、齋藤秀雄の弟子や孫弟子に若手奏者を加えた「チェロ・アンサンブル・サイトウ」が出演する。
 17日のオーケストラBプログラム、24日のふれあいコンサートⅢ、25日のOMFオペラは完売。ほかは若干残席がある。問い合わせは実行委員会事務局(電話0263・39・0001)へ。