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松商学園8強 松本国際破る 高校野球長野大会

松商5回1死満塁から、山本が中前適時打を放つ

 第106回全国高校野球選手権長野大会は17日、県内4会場で4回戦を行い、8強が決まった。中信勢は松商学園が松本国際との中信対決に競り勝った。第1シードの東京都市大学塩尻は赤穂に逆転負けを喫し、松本県ケ丘、松本美須々ケ丘も敗れた。これで8強に残った中信勢は松商学園だけとなった。
 18日と19日は試合がなく、20日は松本市のセキスイハイム松本スタジアムで準々決勝2試合を行う。松商学園がシードの小諸商業と対戦する。

 松商学園は同点の5回、押し出し四球で1点を勝ち越し、なおも1死満塁の好機。次の1点が大事になる場面で、打席に送られたのは「代打の切り札」山本一翔(3年)だった。
 ベンチ裏で素振りをし、出番を待った山本。松本国際の主戦・市川貴玄(同)の球を引きつけて打つイメージを固めて打席に。ファウルで粘って徐々にタイミングを合わせ、甘い球を待った。フルカウントの9球目、内角高めの直球を中前にはじき返し、3走の羽生田流夷主将(同)が生還。山本は1塁上でガッツポーズを見せた。
 昨秋は1番打者としてスタメン出場していたが、春はベンチから外れた。「代打として1打席で結果を残す」と心に決めて臨んだ夏、ヤマ場の試合で期待通りの活躍を見せた。
 松商学園はこの1点を守り切って8強入り。羽生田は「我慢の試合だった」と振り返りつつ「自分たちのスタイルを貫けば厳しい展開でも勝てる」とライバル撃破に自信を深めた。