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裸祭り 子供たち威勢良く 松本・島立の伝統行事

幟を掲げて町会内を練り歩く子供たち

 松本平に本格的な夏の訪れを告げる松本市島立堀米町会の伝統行事「裸祭り」(県無形民俗文化財)が7日に行われた。地元の小学生が威勢のいい掛け声を上げて町会内を練り歩き、厄よけや五穀豊穣を願った。

 島立小学校と田川小学校の1~6年生19人が参列して津島神社で神事を執り行い、町会内を巡る2.7キロを歩いた。5、6年生は長さ約8メートルの大幟、3、4年生は中幟、1、2年生は五色幟を担ぎ、6年生の親玉の「オンヤーサー」の掛け声に、中玉・小玉の下級生が「モンヤーサー」と大きな声で応じた。声が聞こえると家の外へ出て見守る住民の姿もあった。親玉の一人、矢萩冬磨君(11)=島立小6年=は「リーダーとして頑張りたい」と話した。
 神社に戻ると幟を奉納して境内の池の水で手を清めてみそぎをした。親玉の西尾俊祐君(11)=田川小6年=は「暑かったけれど、無事に回れてよかった」と話していた。
 新型コロナウイルス禍が落ち着いた昨年に通常規模に戻し、着衣とふんどしを選べるようにし、巡回コースを一つにまとめた。開始の9時台はすでに30度を超える暑さだったが、休憩や水分補給を入れた。午前中に実施するなどの配慮もした。
 床尾彰泰町会長(68)は「子供が元気に参加してよかった。環境の変化に合わせながら伝統を存続したい」と願っていた。