政治・経済

FDAが運航15周年に 16空港・26路線 地域に活力

旅客機の前に立つFDAの鈴木会長やコシノジュンコさん、新制服を着た客室乗務員ら

 航空会社のフジドリームエアラインズ(FDA、静岡市)が23日、平成21(2009)年に運航を開始して丸15年となる。県営松本空港など大手航空会社の撤退などで斜陽化していた地方間路線を再生し、新路線を積極的に設けて新たな需要も開拓してきた。全便が運休することもあった新型コロナウイルス禍を乗り越えて節目を迎える。

 FDAは平成20年に、総合物流事業の鈴与(静岡市)の子会社として発足した。21年に航空運送事業に参入し、翌年から日本航空グループに代わって松本空港の札幌線、福岡線の運航を担い、令和元年には神戸線の運航も開始した。
 保有旅客機は2機から15機にまで増え、今年の夏ダイヤでは全国の16空港で26路線を運航する規模に成長した。グループ会社の鈴与ホールディングスは昨年、航空会社・スカイマーク(東京都)の筆頭株主となり、FDAとスカイマークが連携を模索している。
 18日に、拠点を置く名古屋空港で報道陣の取材に応じたFDAの楠瀬俊一社長は、松本を含めた路線の現状について、一般的にコロナ禍が終息して航空需要が急回復しているといわれているものの、地方間路線はコロナ禍前に戻っておらず、目指す搭乗率にも達していないとし、「(15周年で)気分を一新してさらなる飛躍を目指す」と決意を述べた。