災害派遣医療チーム・DMAT 松本で養成研修

大規模な事故や災害の現場に駆けつけ、救命治療を行う県の災害派遣医療チーム・DMATのメンバー養成研修が22日と23日、松本市本庄2の相澤病院を会場に行われた。相澤、信州大学医学部付属、県立木曽など県内13のDMAT指定病院から41人が参加し、講義や実習を通して現場で必要となる知識と対応力を磨いた。
23日は、列車の脱線事故で多数の負傷者が出たと想定し、現場救護所の実践訓練が行われた。多くの人でごった返す中、参加した救急隊と連携し、重症度などで治療の優先順位を決める「トリアージ」や、現役メンバー扮する負傷者への模擬治療に取り組んだ。訓練後は、役割分担の明確化などの課題が挙がった。
参加した相澤病院救急科の医師・松本菜月さん(27)は「指揮系統など普段の診療とは全然違う。人手や物品がなく、混乱する中で治療介入までに時間がかかった」と難しさを実感していた。
DMATは医師、看護師、業務調整員の5人を基本に構成する。養成研修を経て、指定病院から推薦を受けるとメンバーとして登録できる。研修は15回を数え、昨年度までに476人が修了している。