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庭木などの困り事にプロが助言 安曇野市「緑の相談窓口」

鳥羽さんが大切にしているケヤキの大木。相談したことで心配事が解決した

 安曇野市の「緑の相談窓口」が、今年4月の開設から3カ月になる。市内個人宅の緑化推進を目的に、庭木や花壇などの困り事に無料で相談に応じ、専門業者が自宅に出向いて助言する初めての仕組み。相談件数は5件とまだ少ないが、大切な庭木のせん定や害虫防除といった市民の困り事に対応し、着実に成果を上げている。

 明科東川手の鳥羽文彦さん(68)の自宅には、樹齢が400~500年と推定されるケヤキの大木がある。春に降った重い雪の影響で太い枝が折れてしまい、折れた部分をどこから切っていいのか分からなかった。幹にはいくつもの穴が開いていて、腐りの原因になるのではないか―との心配もあった。
 緑の相談窓口に相談したところ、樹木医が自宅を訪れて助言してくれた。他の庭木についても肥料の選び方や施し方をアドバイスしてくれたという。
 このケヤキは終戦間際に木材として供出の対象になったが、終戦になって免れたという逸話がある。鳥羽さんは「緑の相談窓口はありがたい。分からないことを専門的に教えていただき、大事にしている木をこれから管理するのに役立った」と感謝する。
 相談窓口は都市計画課内にあり、電話での相談は平日の午前9時から午後5時まで応じている。来庁での相談は毎月第1月曜日に事前予約制で受け付けている。相談を受けて市緑化協会の会員が自宅を訪問する。生け垣のせん定や施肥の仕方といった相談が多く寄せられた場合は講習会の開催も検討する。
 都市計画課は「市民の皆さんが緑を育てる中で、困っている場合に相談するきっかけになれば」とする。
 問い合わせは都市計画課(電話0263・71・2249)へ。