教育・子育て

麻績川で海の環境考える 小学校4年生がごみ拾い

麻績川の河川敷でごみ拾いに取り組む4年生(10日)

 麻績村の麻績小学校4年生(14人)が、地元を流れる麻績川のごみについて考える環境学習に取り組んでいる。麻績川は犀川に合流して信濃川となり、日本海へ注ぐ。児童たちは今夏、河口の新潟県にも足を運び、川の上・下流の関わりを探る予定だ。

 児童たちは4月、麻績川へ花見に訪れたが、多くのごみを見かけたためごみ拾いもしたという。この経験から「ふるさとの川で捨てられたごみはどこへ向かうのだろう」と考え、総合的な学習の時間で探究することにした。環境問題や国連が定めた「SDGs」(持続可能な開発目標)について学び、微小なプラスチックが引き起こす環境問題「マイクロプラスチック問題」についても理解を深めた。
 10日には保護者9人も参加し、2回目のごみ拾いをした。児童たちは河川敷へ下り、ぼろぼろに風化した肥料袋や買い物袋、割れた塩化ビニールパイプ、さびた鉄パイプなどを回収した。杉浦遥香さん(9)は「しっかり探せば小さなごみは見つかるけれど、雑草が伸びて探しにくい」と話していた。
 担任の小松誠教諭は「河口のごみ問題の8割は河川が由来ともいわれている」とし「児童たちには学習を通じ、遠く離れた海と身近な麻績川が『つながっている』ことを感じてほしい。広く社会の課題を考える機会にしてもらえれば」と願っていた。