伸び伸び育て 牛の放牧開始 美ケ原高原

松本市郊外の美ケ原高原に広がる美ケ原牧場で18日、今年の牛の放牧が始まった。富士山まで見渡せる青空の下、トラックから下ろされて牧場に放たれた乳牛と繁殖和牛計28頭は、広い草原を伸び伸びと走り回っていた。10月20日ころまで放牧される。
美ケ原牧場畜産農業協同組合によると、今年は県内の農家が飼育する約300頭が集まる。夏場の飼料代が必要なく労力も削減できる放牧の需要は高まっているが、農家数の減少もあり昨年と同数か少し減る見込みという。
牛たちは標高2000メートルの涼しい環境で一夏を過ごし栄養を蓄える。組合長の百瀬勤さん(65)=松本市入山辺=は「畜産・酪農農家も厳しい状況で頑張っている。牛乳の消費拡大に力を入れていきたい」と話していた。