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開山祭前の上高地 外国人観光客でにぎわう

インバウンド観光客が目立つ開山祭前の上高地(23日、バスターミナルで)

 27日に開山祭を控える松本市安曇の山岳景勝地・上高地が、すでに多くのインバウンド観光客でにぎわっている。例年、県道上高地公園線の冬季閉鎖解除から開山祭までの10日間ほどは観光客が少なくゆったりとしているが、今年は団体客を中心に大勢が訪れており、ハイシーズンに負けないにぎわいの日もある。

 上高地の保全活動などに取り組む一般財団法人・自然公園財団上高地支部の加藤銀次郎所長によると、17日の冬季閉鎖解除以降、連日40台近くの観光バスが上高地駐車場を利用している。近年にない台数といい、加藤所長は「9割が海外のお客さま。タイやイスラエル、台湾、欧米と国もさまざま」と話す。ツアーの多くは富山県の立山黒部や近隣の観光スポットとの抱き合わせで、短時間の立ち寄りが目立つという。
 23日は昼過ぎに雨が降り始めたが、バスターミナルや河童橋付近では多くの観光客が見られた。ターミナル近くの売店では、昼過ぎにはホットスナックが売り切れとなり、従業員の男性は「開山前の平日としてはかなり売れている。この調子だと、ゴールデンウイークはうれしい悲鳴を上げることになりそう」と話していた。
 開山祭以降は国内観光客も一気に増え、かなりの入り込みが予想される。加藤所長は「心配なのは山岳遭難。観光客が多いと、こちらもサポートし切れない。天候や装備をしっかり確認してほしい」と話していた。

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