地域の話題

緑のカーテン市役所にも 安曇野市が温暖化対策 琉球アサガオを幅10メートル

市役所に緑のカーテンを設置するあづみ野風土舎のメンバー

 安曇野市は、つる植物で窓辺を覆って室内の暑さを和らげる「緑のカーテン」の普及を推進している。小中学校や認定こども園など市内30カ所以上の施設に苗を毎年配布しているほか、緑のカーテン講座も開いてきた。今年初めて、市役所にも琉球アサガオ・オーシャンブルーで緑のカーテンを設け、普及や地球温暖化の原因となる温室効果ガスの削減に一層力を入れる。

 緑のカーテンを設置することで窓際の温度は約4度、室内の床の温度は約6度下がると言われており、エアコンが節電できる。
 市は、緑のカーテンの普及活動をしている市民団体・あづみ野風土舎と協働で取り組んでおり、本庁舎にも風土舎の協力で17日に設置した。庁舎南側のベランダに容量50リットルのプランターを置き、長さ10メートルにわたって1階を覆う高さ5メートルのカーテンにする。6月には花が咲く見通しだ。
 作業には風土舎のメンバー6人と市職員が参加し、つるが絡まるネットを張ったり越冬させた「鉢上げ」の株を植えたりした。風土舎代表の磯野康子さんは「育っている様子を見てもらうにはいい場所。とにかく育ってほしい」と願う。
 市は、令和32(2050)年までに二酸化炭素排出量の実質ゼロを目指す「安曇野ゼロカーボンシティ」を昨年3月に宣言。今月には地球温暖化対策の専門部署・ゼロカーボン推進課を新設した。市地球温暖化対策実行計画には、重点施策の事例で緑のカーテンの活用を挙げている。
 同課の龍野真一課長は「市役所に設置することで普及を加速させたい。身近にできる省エネルギーの取り組みなので、市民の皆さんにも取り組んでもらえたら」と、啓発効果に期待していた。

連載・特集

もっと見る