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豊科高の伊敷さん最高賞 吹奏楽中部日本大会 トランペット独奏・高校生の部

トランペットの独奏で最高位の「中日新聞社賞」に輝いた伊敷さん

 長野市で3月23、24日に行われた「第36回中部日本個人・重奏コンテスト本大会」(中部日本吹奏楽連盟など主催)の高校個人の部で、豊科高校吹奏楽部の伊敷康祐さん(17)=3年=が、トランペットの独奏で最高位の「中日新聞社賞」に輝いた。同校の吹奏楽部員が同賞を取るのは2年連続となる。

 本大会は中部地方9県の代表者が出場し、高校個人の部では60人がステージに立った。伊敷さんはゆったりとしたメロディーからリズミカルなポルカに展開する「霧の乙女」(L・クラーク作曲)を演奏した。
 柔らかな音色を持ち味とする伊敷さんは、序盤の曲調や雰囲気に引かれ同曲を選んだ。三連符が連続して徐々にテンポアップするポルカの部分は、演奏に合ったタンギングや音の響かせ方を追究した。
 コンテストに独奏で臨むのは初めてで、予選の県大会について「ステージからの景色が違って見えた。緊張して、練習でできたことが本番でできなかった」と悔しい思いを振り返る。県大会後は、奏者としての余裕や音楽を楽しむ気持ちを持つよう意識を変えた。
 最高賞を受け「めっちゃうれしい。自信になった」と笑顔を見せる伊敷さん。「パワーがある音楽が苦手。いろいろな音楽ができるようになりたい」とさらなる成長を目指す。
 前回の中部日本個人・重奏コンテスト本大会では、フルートの独奏で出場した生徒が中日新聞社賞に選ばれた。顧問の征矢紗代子教諭は「部の中で核になる生徒がいるのはうれしい。みんなが頑張るモチベーションになれば」と願っていた。