政治・経済

松本市長選 臥雲氏リード保つ 菱山・赤羽氏追い上げ

 17日投開票の松本市長選挙で、市民タイムスは期日前投票所で実施した出口調査に取材も加味して選挙戦の情勢を探った。再選を目指す現職の臥雲義尚氏(60)がリードを保ち、新人で元信越放送専務・菱山晋一氏(68)が追走。新人で元衆議院議員秘書の赤羽俊太郎氏(41)が追い上げを図っている。会社社長・上條邦樹氏(54)と無職の竹内貴也氏(58)の新人2人は浸透していない。期日前投票者はまだ有権者の一部で、情勢が動く可能性がある。

 調査は11日と12日に4カ所の期日前投票所で行い、327人(男性168人、女性159人)から回答を得た。
 臥雲氏は自民、立憲民主などの政党支持層や無党派層を取り込む。幅広い世代、地域に浸透し、中心街と近郊、南部で支持が厚い。前回選で臥雲氏を選んだ層の約6割を固め、実績や決断実行力、子育て・教育政策などを重視する層の評価が高い。
 菱山氏は野党支持層を中心に一定の支持を集める。60代以上に比較的浸透し、東山部や西部で臥雲氏と競り合う。前回選で大月良則氏、花村恵子氏を選んだ層を取り込むほか、人柄や、農林業、福祉・医療政策を重視する層の支持を得ている。
 赤羽氏は自民党支持層や、地元・笹賀を含む河西部で浸透しつつある。10~30代では臥雲氏の次に支持を集め、年齢を重視する層や、前回選で百瀬智之氏を選んだ層で優位に立つ。子育て・教育や道路・交通政策を重視する層にもある程度食い込む。
 上條氏は市民の手本となる法令順守のまちづくりを主張。竹内氏は治水対策など危機管理の強化をそれぞれ訴えているが、ともに広がりを欠いている。