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「頑張れ受験生!」 高校入試の朝しっかり雪かき

JR職員が除雪した通路を歩いて会場に向かう受験生(6日午前7時34分、松本駅お城口広場)

 本州南岸を東進した低気圧の影響で、中信地域は5日夜から6日朝にかけてまとまった雪が降った。長野地方気象台によると、6日の最深積雪は松本(松本市沢村)で10センチ、木曽町開田高原で39センチを観測した。県立高校の後期選抜(一般入試)を迎えた6日朝、高校職員や街の人は受験生の健闘を祈って朝早くから雪かきに精を出した。

 松本市郊外では雪による国道の通行止めが発生した。国道158号は松本市安曇の市安曇体育館付近で中型トラックが雪でスリップして道をふさいだ影響で、5日午後8時半から約3時間、全面通行止めになった。国道143号は雪の重みで路上の電線に木が倒れかかり、撤去作業のため松本市岡田の六助池交差点と安曇野市豊科田沢の大口沢交差点の間で6日午前10時から40分間全面通行止めとなった。この影響で松本市内の路線バスは四賀線の1便が区間運休した。
 中部電力パワーグリッドによると、5日深夜から6日朝にかけて松本市や安曇野市などの一部で計7300戸余りが一時停電した。
 松本市内は6日朝、歩道にシャーベット状の雪が積もり、足元を気にしながら歩く受験生の姿が見られた。松本駅から試験会場へ向かう途中の市内の男子中学生(15)は「早めに家を出たが、電車の遅れはなかった。楽しむつもりで試験に挑みたい」と話していた。
 松本深志高校(蟻ケ崎3)では職員が午前6時前に出勤し、校内や学校前の道路の雪をかいた。大林慎太郎教諭(43)は「これまで勉強を頑張ってきた受験生を、普段通りの環境で迎えたい」と汗を流した。松本駅と、複数の高校を結ぶこまくさ道路でも、近くの専門学校職員が歩道の雪かきをしていた。丸の内ビジネス専門学校(城西1)職員の中川知彦さん(57)は「受験の日に雪になってしまったが、精いっぱい力を出し切ってほしい」とエールを送っていた。

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