山形・スカイランド住民調査 「売却・譲渡・取り壊し」6割

山形村の清水高原にある村有の入浴宿泊施設「スカイランドきよみず」の方向性を考えているあり方検討委員会が、施設の今後について住民に聞いたアンケートの結果がまとまった。村民を中心に村内外の254人から回答があった。施設の今後の方向性を聞いた質問では、24%が継続を望む一方で、43%が売却・譲渡、16%が取り壊し、13%が分からない、4%がその他(他の用途で利用など)と回答。合わせて約60%が売却・譲渡または取り壊しと回答し、建設から約30年で老朽化や利用低迷が課題の施設を、村有として維持することは難しいとする考えが多くなった。
12日に村役場で開いた3回目の委員会で報告された。委員会は今夏にも村に施設のあり方を提案する。
アンケートはウェブ上で行い、4月11日~5月9日に村ホームページや村公式ラインを通じて回答を呼び掛けた。回答者のうち85%が村内在住者だった。
今後の施設利用予定を聞いた質問では、50%が利用する予定はないと答えた。利用意向のある人は宿泊利用が21%、宴会利用が13%、入浴利用が39%だった(複数回答)。過去の施設利用有無を尋ねる質問では80%が利用したことがある、20%が利用したことがないと回答した。土田淳一委員長は「アンケート結果や毎年度多額の経費をかけている施設の費用対効果を踏まえて提案したい」と話す。
スカイランドきよみずは、現在の指定管理者になっている民間事業者が本年度いっぱいは運営を担うが、それ以降の運営体制は未定。冬季利用低迷で本年度は12月~来年3月を冬季休館とするため、11月いっぱいで現体制での営業は終了となる。
委員会に出席した百瀬繁寿村長は「8月中には村として施設をどうしていくか方向性を出さなければ」とした。委員会の提案や、住民からの意見聴取、村議会との協議を踏まえて今後の体制を判断する方針だ。