広告写真家・白鳥真太郎さん撮影 小澤征爾さんの写真、献花所に掲示
松本市出身の広告写真家で、日本広告写真家協会会長の白鳥真太郎さん（７６）＝東京都港区＝は、今月８８歳で死去した指揮者・小澤征爾さんを撮影したことがある。小澤さんの死後、市内の献花記帳所に置かれた写真は白鳥さんによるものだ。マエストロの死を悼み、生家の白鳥写真館前に小澤さんの写真を展示しようと考えている。
献花記帳所で来場者が向き合った、小澤さんがほほ笑む写真は、レコード会社の依頼で撮影した時の１枚という。「松本出身ということを伝えたら『そうなんだ』と言って、笑った瞬間」と懐かしむ。この作品は国際音楽祭セイジ・オザワ松本フェスティバルなどで使用されてきた。
白鳥さんは、旧市立博物館で開催中のマツモト建築芸術祭に参加している。昨年、一昨年に続き３回目。初回は上土劇場（大手４）に、小澤さんがモデルの巨大なモノクロのポートレート作品を展示した。
上土通りに面した生家の元写真館前にはショーウインドーがあり、初回の建築芸術祭には、色鮮やかな鳥が並ぶ作品を飾った。その後ウインドーには、白鳥さんが手掛けた俳優らのポートレートを展示してきた。
来月にも小澤さんの写真を飾ることができればとする。「優しい人。気さくで、格好良かった」。撮影時に接した温かな人柄を振り返っていた。