地域の話題

サイレンの賛否独自調査 山形村公民館報3月号に掲載へ

役場に設置されているサイレン用スピーカー。1日2回鳴らされている

 山形村公民館報「館報やまがた」の編集部が、昨年に存廃が議論になった1日2回のサイレン吹鳴に関する考えを住民に聞くアンケートを実施している。サイレンを巡っては賛否両論の意見があり、村が昨年12月に存続の方針を決め、吹鳴時間を従来の36秒から24秒に短縮し継続されている。一度方向性が示されたことではあるが、村民の率直な声を調査し見える化してみようと編集部が独自に企画した。今月末までインターネット上専用フォームで回答を受け付け、3月下旬発行の館報3月号で結果を掲載する。

 質問は全9問。午前11時半と午後5時のサイレンに対する受け止めや、短縮されたことに対する受け止めなどを選択式で問う内容だ。
 サイレンは屋外で農作業をする人が多い農村地域での時報の役割として70年以上続く。役場に設置されたスピーカーから鳴り、おおむね村内全域で聞こえる。役場近くでは音が大きく聞こえるため「うるさい」などと廃止を求める声が寄せられ、存続を望む人からは「生活や農作業の目安になっている」「農村の風物詩として残してほしい」といった意見が上がっていた。村が存続を決めた主な理由は「生活の一部として役割を果たしている」ことだ。
 継続された一方、サイレン用スピーカー設備は老朽化が進み、将来的に更新時期を迎える。更新には一定の費用がかかることが予想され存廃の検討が再度必要になるとみられる。
 アンケートには26日午後3時現在で村内外から208件の回答があり、編集部の想定以上に回答が集まっているという。編集部長の中村辰弘さん(48)は「今後の判断材料の一つにするためにも、今アンケートをやっておくことに意義があるのではと思う。生の声を寄せてもらえれば」と話している。