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部活の地域移行で結成の中学男子バレークラブ・KANAME 初の北信越大会出場へ

北信越大会に出場するKANAMEの選手と指導者の唐澤さん(後列左)

 公立中学校運動部の休日指導を地域や民間団体に委ねる「地域移行」を受けて一昨年秋に発足した松本市の男子バレーボールクラブ・KANAMEが、3月16日に福井県で開かれる北信越中学校新人大会に初出場する。昨年11月の中信地区大会で5位だった悔しさをばねに猛練習し、1月の県大会で3位入賞。北信越切符を勝ち取った。

 クラブは、地域移行の過程で部活動の練習時間や日数が減る学校が出てきたのを受け保護者有志が「子供たちが満足にバレーに打ち込める場所を」と立ち上げた。松本市と安曇野市の2年生計10人が所属し、うち5人は中学からバレーを始めた。小学生クラブの指導などを受け持つ松本市の会社員・唐澤要さん(25)の指導の下、松本市内の体育館で週3~5日練習に励む。
 クラブは部活と比べ、練習の送迎や会費といった保護者の負担が大きい。唐澤さんも会社勤めの傍らでの指導だ。その上、地域移行の進展はいまひとつで、多くの家庭が部活を選ぶ。KANAMEの本年度の1年生の入会はゼロで、先の見通しは立っていない。
 北信越出場は「子供たちのやる気に応えたい」との思いでクラブを運営する保護者や指導者の励みにもなった。選手たちも期待に応えようと、より奮起している。主将の赤澤龍宙さん(14)=高綱中=は「このクラブでバレーができてうれしい。北信越で上位を目指す」と力を込める。