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縄文の復元住居 建て替えを体験 塩尻の平出遺跡公園

茅葺き作業をする参加者

 塩尻市宗賀の平出遺跡公園で10日、縄文時代の復元住居の建て替え作業の一部を体験する企画「みんなで縄文の家をつくろう」(平出博物館主催)が開かれた。親子ら約50人が参加し、縄文時代の暮らしに思いをはせながら作業した。

 昨年7月の強風で茅葺きの一部が吹き飛ばされ、今月から建て替えが行われている高さ約3メートル、直径約4メートルの復元住居で、茅葺きの基礎の層を作った。専門業者が建てた骨組みを囲うように、約2メートルのカヤの束を並べ、ひもや木の棒で固定した。参加者は住居の内側と外側で役割分担し、にぎやかに作業を進めていた。
 松本市のインターナショナルスクールオブ長野小学部3年・林鳴実さん(9)=塩尻市峰原=は「昔の人の食事や生活についても教わることができ、楽しかった」と話していた。
 平出博物館の小松学館長は「建て替え体験を通じて『みんなの平出遺跡』という意識を持ってもらえたら」と願っていた。
 復元住居の建て替えは、茅葺きを重ねる作業などを経て2月中旬に完了し、早期に公開される予定だ。