政治・経済

松本市長選 告示まで1カ月切る 

 任期満了に伴う松本市長選挙は、3月10日の告示まで1カ月を切った。立候補を表明している、ともに新人の会社役員・上條邦樹氏(54)=中央1、元信越放送専務の菱山晋一氏(68)=沢村2、現職で再選を目指す臥雲義尚氏(60)=中央3、新人で元衆議院議員秘書の赤羽俊太郎氏(40)=笹賀=の無所属4氏は、街頭演説や集会、SNS(交流サイト)などさまざまな方法を駆使して支持拡大に懸命だ。

 上條氏は13日朝、昼、夕の計3回、松本パルコ前で街頭演説した。パルコ閉店後、市が上層階を借りて公共施設を設置する構想に触れ、「1日当たり100万円の賃料を市が支払うのは税金の無駄遣い」と批判した。街頭演説を中心に、SNSでも積極的に情報を発信する。「選挙に関心のない人にも訴えを届けたい」と話す。
 菱山氏は13日朝、国道19号の「村井下町北」交差点でつじ立ちし、行き交う車や歩行者に笑顔で手を振った。午前に波田地区、午後に中山地区の支援者宅を回り「高齢者や子育て世代の支援を手厚くする」と訴えた。
 今後は街頭での訴えや、企業や地域でのミニ集会を増やす。市民と意見を政策に生かす姿勢を貫くといい、「連日、人と会うことで支援の輪が広がっていると感じる。丁寧に意見を聞き、主張を広めたい」と意気込む。
 臥雲氏は13日、定例記者会見に臨んだ。イトーヨーカドー南松本店の来年1月の閉店方針について「大変残念だが、商業の在り方が大きく変化する中ではやむを得ない」とし、地域への影響を注視していく考えを示した。
 地域別集会を12日の奈川から開始。教育、保育環境の充実などの過疎対策を挙げ「これからも全力で市長の仕事を全うして皆さんの力になる」と誓った。集会は10~20カ所で行い、5分野30項目の政策の浸透を図る。
 赤羽氏は13日、市内の観光関係者の会合であいさつした。「松本の温泉や山、気候は他と取り換えられない。情報はSNSで得られても、実際の体験の重要性は変わらない」と述べ、観光振興に力を入れる考えを示した。
 最近は県宅地建物取引業協会中信支部女性部・青年部会や観光業の若手などとの意見交換が増えている。SNSも駆使し、「最年少の立候補予定者」として、渋滞対策や子育て・教育、起業支援などを重点に訴える。