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世界トップのソムリエたち 木祖の湯川酒造店で日本酒味わう

ワイングラスで日本酒をテイスティングする海外のソムリエたち。湯川社長(左から3人目)が酒の特徴などを説明した

 海外のトップソムリエ5人を招き、長野・山梨両県を中心とした酒蔵などを巡って日本酒文化の魅力を体感してもらうツアーが、28日までの7泊8日で行われている。4日目の24日は木祖村薮原の湯川酒造店で、酒蔵の見学と日本酒のテイスティングをした。

 テイスティングは、酒蔵に隣接する昔ながらの母屋で行われた。天然の乳酸を利用した伝統製法で醸造した酒で、世界的なワイン品評会「インターナショナルワインチャレンジ(IWC)」の日本酒部門で昨年、最優秀賞「チャンピオン・サケ」を獲得した「十六代九郎右衛門 純米吟醸 美山錦」など5種が用意された。
 湯川尚子社長(44)から酒造りの思いなどを聞きながら、酒が注がれたワイングラスを傾けて立ち上る香気を味わったり、試飲して味の奥深さを確かめたりした。リトアニアのマルティナス・プラビロニスさんは「伝統を重んじつつ、新しいことに挑戦する姿勢に敬意を払いたい」と話していた。
 湯川社長は「(海外の)消費者に紹介する立場の人と出会えたことが重要。この結び付きが何らかの形で発展していけば」と話していた。
 ツアーは日本酒造組合中央会(東京都港区)が主催する。期間中、大信州酒造(松本市)などの見学も予定されている。