政治・経済

パルコ建物 南半分解体へ 市が上層階活用の場合 賃料は年3億円想定

来年2月末の閉店後の後利用が注目される松本パルコ(24日)

 来年2月末に閉店する松本市中央1のファッションビル・松本パルコ(地下1階地上6階、延べ約2万2000平方メートル)の後利用について、運営会社「パルコ」が伊勢町通り側のおよそ北半分を改築し、南側半分は建物を解体する方針であることが24日、関係者への取材で分かった。北半分のうち地下1階~地上2階を商業施設として令和8年中の営業再開を目指す。市は上層階を借りて公共施設を設置する方向で検討する考えを示しており、今後の動向が注目される。

 松本パルコは昭和59(1984)年、花時計公園側に開業。平成8年に北側に増床し、規模がほぼ倍増した。関係者によると「パルコ」はこの増床部分の建物を改築する方針で、今月に入り、市側に具体的な条件を提示した。
 それによると、年間3億円程度の賃料が想定される3~6階(約5200平方メートル)を市が賃貸借できるかどうか、早期に回答してほしいと打診。市は、賃料などの契約内容を今後の協議とすることを前提に、前向きに検討するとみられる。
 松本パルコの後利用を巡っては、市が「今後のまちづくりに極めて重要な鍵を握る」と重視。店舗に「まちなか図書館」をはじめとした複合施設を併設する「公民連携」で、新たなにぎわい創出につなげる―と議会に説明していた。市は29日の市議会経済文教委員協議会で詳細を説明する。