政治・経済

松本市の民生・児童委員協議会 発足100周年で記念式典

次の100年へ向け活動を強化していくことを誓った記念式典

 松本市民生委員・児童委員協議会(草深邦子会長)の100周年記念式典が21日、同市水汲のキッセイ文化ホールで開かれた。現役委員やOBら約600人が集い、常に住民の立場に立ち身近な相談相手として歩んできた歴史を振り返るとともに、次の100年に向けてさらなる活躍を誓った。

 式典で草深会長は、高齢化や貧困、引きこもりの増加など近年クローズアップされている問題に触れ「困っている人を救おうという全力奉仕の心で活動してきた。その心を後世に引き継いでいきたい」と力を込めた。委員代表として、中山地区の百瀬佳典さん(60)と城北地区の柴田真里さん(59)が、能登半島地震を受けて感じた災害時の活動の大切さや日頃の見守り活動の重要性について述べた。
 同市民生委員・児童委員協議会は、関東大震災が発生した大正12(1923)年に前身となる「方面員会」が11人で発足して始まった。現在は市内全35地区で547人の委員が活動している。新型コロナウイルス感染症禍で訪問ができない時にも、電話などによる安否確認や見守り活動を続けてきた。
 式典の後は日本福祉大学客員教授で全国社会福祉協議会副会長の古都賢一さんの講演を聴いた。国宝松本城古城太鼓の演奏もあった。